「髪を切って、グッバイ昨日までの私!」2022/01/05

日記

今日は、散髪屋さんへ行った。
自分磨きとかしなきゃなー、とは思っていても…どうしても行動に起こせなかったのだけど、母に連れられて仕方なく散髪屋さんへと出向いた。
まぁ、やはり最初は気分も乗らないし……車の中では、いつも通り過去にまとめておいたネタを解読したり(寝る前とかに暗い所で急いでメモってるからめちゃくちゃに字が汚いし、なんだったら文字同士が重なってたりするから解読必須なのである←)、Nora執筆を開いて簡単な執筆作業をしたりと好き勝手に過ごしていたのだけれど。
段々と、予約時間がせまってきて……現実味が帯びてくるのである。髪を切る、という行動が。
大体の場合、髪を切ると『邪悪なキノコ』とか「死にかけばあさん」だとか……嫌〜なあだ名が付くような失敗した髪型になってしまっていたから、ものすごく憂鬱さを感じる。
けど、まぁ夢小説のネタを探しに行くのだと考えれば少しは前向きになれる。
店内に入ったらオシャレ〜!って感じの大人な店内(意外ッ! それは語彙力不足ッ!!)だったから、ついついテンションが上がってしまう。

しばらく画像加工をして遊んでいたら、番が来たようだ。
「はい、じゃあ○番でお待ちの方ー」
店員さんに呼ばれた。
「あっ、はい!」
咄嗟に返答する時、大抵「あ」が入ってしまうから……コミュ障を嫌でも実感する事になる。
嫌だなぁ、こういう感じ。なんだか、自分の自信だとかプライドとか言うモノをへし折られてるみたいで。
そーして、グダグダ考えていたのも束の間。
店員さんからの質問が飛んでくる。

「なにか部活やってるのー?」
「あっ、はい。美術部に……」

「お風呂入ったあと、髪乾かしてるー?」
「あっ、はい。そうですね、最近は……」

と、こんな具合だ。
どうして私はこんなにコミュニケーション能力が低いのだろう。
昔は、まだ良かったはずなんだ。(そう記憶はしているが、本当の所は知らない。記憶の美化かもしれないのである)
小さい頃は、天真爛漫だったし……親が買い物している間に、子供用の遊び場みたいな所で出会った女の子たちに声をかけて…一緒に鬼ごっこしたりして遊んでいた。その頃までは、異性でもひるんだりせずに一緒に楽しめたのになぁー。
今は……なんでか、そうはいかない。
別に、特別に何かが変わったという訳ではないと思うんだけど……気付いたら、今の形に収まっていた。
悲しいなぁ……。小説の中だったら、いくらでもキラキラできるんだけどね。
でだ、本題に戻すのだが。そんなコミュ障な私は……自分磨きというものにトラウマを持っていて、どうもやる気がわかないのである。一度は柄にもなく恋に落ちた事があった……その時に早起きして髪をいじってみたり、服の勉強したりと結構努力してみたのだが…友達に「さやちゃんって男っぽいよね」「さやちゃん、変わらないねー」と言われてしまい、完全にやる気が消滅してしまった。
一応女子力とかについて学んで、頑張ってみたんだけどなぁー!
確かに…そんなにすぐに人間は変われない、と分かってはいた。
けど、分かっていながらも当時の自分は傷ついてしまったのだ。
実際、私の好きなものは変わっていたし…周りが流行りの可愛らしい曲にハマっている時に、一人だけ聖闘士星矢の曲(「女神の子守唄〜Lullaby~」「氷原の貴公子~Diamond Dust~」「いかなる星の下に ~We’re Fearless Warriors~」とかね)を永遠と聴く日々。まぁ、確かに? なにか言いたくなる気持ちも分からなくはないが。
でもさー、好きなモノって否定されたくないじゃない? 好きなモノ、押し付けられたくないじゃない? だからさぁ、分かりあえなかったのよね。で、私も私で『一人だけ変わった物を好きだから、色々言われるんじゃあないの?』と“すき”の気持ちを抑え込んで、流行りの曲を好きになろうと努力してみたり、と無理して…それでも周りの態度が変わらなくて。
それからは、自分磨きをしようとすると当時の色々な記憶を思い出して少し気分が落ちてしまう。
だから、私にとって『自分磨き』はトラウマなのだ。

……と、思っていたのだけれど。
というか、髪を切ってもらっている最中も考えていたんだけど。

やはり、人間って単純だと思う。

「はーい、オッケーですよ〜! どうですか、すっきりしてません?」
目を閉じていても伝わってくる……店員さんの笑顔で発しているのであろう人柄の良さそうな声。
目に切った髪が入らないよう閉じていたのを、恐る恐るあけてみる。

鏡に映っていたのは……。
死にかけばあさんでも、邪悪なキノコでもない。
年相応の髪型をした…私だ。

なんだが魔法がかけられたみたいだった。
メルヘンチックだって思うかもしれないけれど、乙女ちくね…って笑うかもしれないけれど、私は……たったそれだけの事で少し救われたんだ。
人に言われ続けて、自分でも自信が無くなっちゃってたから。
正直、こんなに上手い具合に切ってもらえるとは思ってなかった。

流星街に居た頃のマチ姉(HUNTER×HUNTERのね)みたいな…推し(マチ=コマチネ)に似てる髪型で……凄く憂鬱だったはずの『髪を切る』という行為に救われた。
自分に自信がなくても、推しの事はもちろん(見た目も含めて)大好きだ。
そんな推しと似てる髪型……? 自分が?
そんなのって! 最高じゃん!!

私の気分は上々!
段々と嬉しくなってきた。
母も「可愛いね」って言ってくれて、弟も「お姉ちゃん意外と似合ってるんじゃない?」って言ってくれて←照れ隠しなのか?。他の家族からも評価が良い。
自信、持ったって良いんだ!
他人にどう言われたって関係ない!

だって偶然にも私の今の髪型は、推しの一人であるマチ姉(過去の、だけどねw)に似てるんだもんっ!

“✧また自分磨き、頑張れるかもしれない✧
私の中に、ふっと浮かんだ一つの思考。

トラウマだったけど、たまには良いんじゃないか?
また、気が向いたら…頑張ってみても良いんじゃないか?――少し勇気を貰えた気がするから。前よりも心が元気になった気がするからっ!

髪を切ったチクチクが嫌で、お風呂に入った。
……鏡に映る自分が少しだけど、いつもよりも愛らしくみえてくる。
なんて楽しい素敵な日♪
私は笑顔で布団に入った。
かつてこんなに幸せな気持ちで布団に入れた、散髪帰りの日があったろうか。
こんなに自分に自信を持てて、眠りにつける日があったろうか。
いや、過去なんてどうだって良いんだ。
だって、今の私は…にんまり笑顔!
幸せキブンで眠れるんだものっ!

髪を切って、グッバイ昨日までの私!
こんにちは、少し自信を持てたスッキリな私ッ!!

あー、なんて幸せっ!
これからもきっと幸せに過ごせそう…!
明日からの幸せに心を踊らせながら、止まらないニヤケを少し抑えながら……私は楽しげな夢の中へと潜っていった。

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